「驕レル清海軍」〜黄海の龍 第二話「長崎騒動」挿絵〜

雑誌「丸」5月号掲載

3月27日発売の戦史・軍事・戦記雑誌 月刊「丸」5月号に掲載されました。「黄海の龍〜アジア最強の戦艦「定遠&「鎮遠」一代記」(新見志郎著)の挿絵です。
今回は長崎騒動のワンシーンを定遠級装甲艦の30.5cm砲を背景に描いてみました。
この頃の北洋水師の衣装や、憲兵、警官の制服は資料が少なくて考証的に指摘されないように構図を探すのが大変でした。
なお、左側の憲兵については、「日本陸軍兵営の生活」など著作されている藤田昌雄氏に資料提供を頂きました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

丸 2012年 05月号 [雑誌]

丸 2012年 05月号 [雑誌]

【第二話の概要】
富国強兵と掛け声は大きいが帝国日本の台所事情は厳しい。しかし、支那の覇者・清帝国もまた軍事力を高め、海軍の増強を続けており、日本を圧迫していた。
そうした背景の中、強力な装甲艦「定遠」「鎮遠」を含む清艦隊は、砲艦外交でしかない長崎への親善訪問を行っていたが、あるとき上陸していた清海軍水兵数名による遊郭でのいざこざから、数百名の清水兵と日本側警官などとが、大衝突を引き起こす。世に言う「長崎騒動」である。
疫痢コレラの蔓延、驕れる大国の威嚇、弱小日本海軍の苦衷を背景に「定遠」級装甲艦の意義を検証する第二話。