007のロマンティシズムの源流ここにあり

何回も流れておりますウォルトンの作品からまずは、ヴァイオリン協奏曲!
ウォルトンの作品では、比較的メロディアスで耳障りの良い作品で、ヤッシャ・ハイフェッツの依嘱で1941年完成。ただ、作品の成立にはいくつかの困難があって(ウォルトンは拘りのある性格だったことが災い)作曲が滞ったあげく「ハイフェッツでなければ良かったのに。。」などとボヤクことがあったそうな。┌┤´д`├┘
しかし、さすがにできが良かったらしくシェーンベルグのヴァイオリンコンチェルトを断ったハイフェッツもその作曲中のスケッチを見て感激したくらい。
1楽章は、木管を芯にしたゆるいスコッチスナップのリズムにソロヴァイオリンが情熱的で美しいメロディー第一主題を乗せる。華麗なヴァイオリンの独奏と颯爽たるオケのバランスは凄い。カデンツァの弾ききる感じに「恍惚」!
2楽章は、プレストのスケルツォ。こりゃ、相当技巧的で、緊張感がある。ヴァイオリンもめまぐるしく奏法が変わるし、でも狂詩曲風で興味深い面白い楽章。
3楽章は、歯切れの良い第一主題とロマンティックで叙情的な独奏ヴァイオリンの第2主題の対比で不安げだが憧れを持って進む。全く手をゆるめない独奏ヴァイオリンの豊かな楽想はウォルトンが磨き上げた音楽でも最高のものの一つ。最後は華やかに!拍手喝采しちゃいます。

ウォルトンの作品集!
ヴァイオリン協奏曲は1枚目のディスクに収蔵。
ウォルトン自身の指揮でハイフェッツが弾く、録音も優秀!
ウォルトン:作品集

ウォルトン:作品集

そのうちこの中からまた御紹介することになるでしょうか? プレヴィン・LSOの交響曲第1番ははずせないし。