「ビスマルク号を撃沈せよ!」

緊迫感と大変リアルな特撮でGJ!

1960年の作品。当然モノクロ、でも音声ステレオ。
タイトルのごとく、英海軍が浮沈戦艦と謳われ強力な攻撃力と速力をもつ
第三帝国海軍の誇る戦艦「ビスマルク」と、伝統有る海軍国としてのプライドをもって戦略上シーレーン&ロジスティック確保を欲する英海軍との凄烈な戦いを描いた作品。
実写フィルムとなかなかリアルな模型と特撮、特に海の描写がよい、また比較的ローアングルで迫力を増すと共に変に空撮シーンも無い。
ストーリーは、ビスマルクの浮沈性に絶大な自信を持って作戦するドイツ側に対し、他の船団の護衛を引きはがしてまでビスマルクを追いつめようとする執念の英司令部との対比を英独双方の視点を交互で描いてゆきますが、特に作戦参謀シェパード大佐(ケネス・モア)の苦悩とその息子の地中海での消息、気遣う女性士官デイビス(ダナ・ウィンター)、妙に自信たっぷり怪気炎でもどこか哀れなリュッチェンス(カレル・ステパネック)などなかなか味があります。
ドイツ側が英語をしゃべる点はあれこれ言われるようですが、日本の映画だって外国人が日本語しゃべっている方が多いのですから、まぁ、気にしすぎない方がよいと思うけど。娯楽と思って、フッドが一九三〇年代くらいの状態とか、ビスマルクの機関砲が英国製ポンポン砲だとか、そんなことは気にしないように。。。あと、妙にイギリスびいきな感じがあるのは、イギリスの映画だから割り引いて好意的に見て上げたいです。(^^;
それにしても海の描き方が素晴らしくて超恍惚!
マスター・アンド・コマンダーもそう素晴らしかったけど、日本の「男たちの大和」も負けない作品になっていることを祈るばかり。

ビスマルクの進水式、ヒトラー、ソードフィッシュ、イギリス戦艦群の航進など実写も有ってGJ!
ビスマルク号を撃沈せよ! [DVD]

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