「ハウルの動く城」監督:宮崎 駿

他人の評価などあてにならない。。これは傑作中の傑作だ!

賞をはずしても評論家や一般が受けなくても宮崎作品はまた前進した。。。絵の美しさ世界観の面白さそして精神性の高さ、これらにおいて最大の作品であると讃辞を送りたい!原作を読みたい衝動に駆られる作品である。声優も皆はまり役だと思うし、倍賞にしても木村にしても十分にして最高の仕事をしていると思う。
( 正直、見るまであんまり乗り気にならなかった事も事実で、宮崎作品はもう何をやっても金太郎飴のようになってしまった感があった。皆が良いとか文部省推薦とか言っているものはどうも触れるのが好ましく感じない。まいどまいどうんざりなのだ。 )
人間が生き物である以上老いは避けられない、それがじつは心から始まること。心が生きる力を持っていれば魔法を使わずともその呪は解ける事。恋は愛を育みそれは全てを愛しようとする事(劇中ではラストの皆への接吻で表現されている)になり、最後に女性的なるものにすべてが救済されることは、ファウスト劇そのもの。どこか空虚な戦争は最後の審判を思い越し楽園を追放される主人公たちと対比させここでは旧約聖書の下敷きが感じられる。花園を見せるハウルそしてそれを受けるソフィ、ここで私は涙が溢れました。ハウルがどこで何を相手にしているか分からない戦う姿、まさに砂上の楼閣の外も中もガラクタの摘み重ねのような城、そしてソフィのために家を作り直し安住の地を求める事、戦ってボロボロになってそれでも笑う、これはまさに男の姿。。。これでまた泣きました。最後のラスト、皆のいるハウルの城が往く姿、3回目またまた泣いた。。。。。。_| ̄|○
宮崎 駿監督はこの後一体どこへ行くのですか?ああ、やっぱり眼がはなせないのだね。。。。

哲学的な伏線のいっぱいつまったアニメ映画。これは間違い無く我がアニメ評の最高傑作だ!
ハウルの動く城 特別収録版 1/24second付き [DVD]

ハウルの動く城 特別収録版 1/24second付き [DVD]