「涅槃交響曲」

聴け!これが梵鐘の交響曲だ!!

日本人しかかけない音楽、作曲者は渡欧してそこで学ぶものはもはや無いとミュージックコンクレートに手を染めて挙句の果てNHKと組んで梵鐘の音を解析し、生オーケストラで再現するにいたったのがこの全編仏教世界を広げる「涅槃交響曲」である。
カンパノロジーという解析結果に基づく音響構成は、確かに梵鐘の幽玄な趣であるが、それよりも声明を詠うソリストと合唱が圧倒的存在感で独特のリズムが恍惚!
何回か聴いているとそんなにとっつきにくい音楽ではなくて、案外解りやすい、現代音楽のひとつのような気がする。スコアはまだ未見だが岩城宏之の著書「楽譜の風景」の中で写譜屋と手書きスコアの違いからくるエピソード中で1楽章冒頭のコピーがのっているのだが、ころころと小節ごとに変拍子になっていてかなり興味深いものだったな。早く廉価なポケットスコアになって欲しい作品だ!

かっこいいいジャケットだっ!
中身も名演奏!!大音量で聴くべし!!ヘッドホンもまたヨロシ!
黛敏郎:涅槃交響曲

黛敏郎:涅槃交響曲