第5番

解りやすいだけじゃなくて花も実もある現代日本の交響曲

作曲者はリアルタイムで生きているしHPもあるし執筆活動もされている。ロック、マンガ、アニメ、文学など我々と同じ空気を生きている人。だからこの交響曲にはそういうものがごった煮となって盛り込まれている。気恥ずかしい「だだだだ」って言うリズムをなんのてらいも無く繰り広げちゃうのも全然OK!牧場。
無邪気にやっちゃうのだけど、アラ不思議、まじめな作品になっているのです。
そしてお楽しみの恍惚モード全開!3楽章で「鳥」「星」そして宮沢賢治に重なる「逝ける妹」へのレクイエム、きらめく金属楽器音の綾とたゆたう弦の響き。美しく儚げで。。そこへ「カムイチカプ交響曲」の旋律がVnで入り込んで高みへ昇華!「朱鷺によせる哀歌」から好きなのだけどこの緩除楽章ほど吉松隆の価値を高らしめているものは無い!欧米の作曲家には逆立ちしても真似できないぞ、このリリシズム!武満徹とならぶ和の響きだ!なんちゃっておじさん。
と、おじさんギャグはともかく、この人のオペラ壮大なの聞いてみたくない?

レコード会社と契約している作曲家って吉松隆くらいだそうな。
CANDOS
吉松隆 交響曲第5番、アトムハーツクラブ組曲第2番、鳥たちの祝祭への前奏曲
藤岡幸夫:指揮 BBCフィルハーモニック
2002年7月
作曲者HP:
 ttp://homepage3.nifty.com/t-yoshimatsu/