交響曲第4番

格好良い初期の傑作交響曲

若書きの作品だけど、ドボルザークのスラブ的な要素がじっくり味わえるし、無骨で力業っぽいのだけど、その荒削りな硬骨のサウンドでもうメチャクチャ恍惚な音楽なり!
一楽章は序奏25小節のブルックナー風の三連の伴奏に木管の3度の動機が現れるとすぐに激情的な第一主題を持つ提示部となりオオッと思っている内に緩やかに落ち着いて大変優美な第2主題に移る。この第2主題(53小節以降)は対位法的な仕掛けが散りばめられアルフォンヌ・ミュシャの絵画を見るような趣。繰り返し記号があるので、同じ部分を再度聞けるのが嬉しい。
第2楽章はAndante sostenuto e molt cantabileで演奏によって必ず印象が違う。やや謎めいたしかしとても暖かみのある美しい音楽。
この曲でもっとも聞き所の一つ。
主題はいきなり始まるが、ワーグナー的なコラールの響きで分厚い下降する音形が次の楽節で夢のような拡がり感を三連符を伴って滔々と語って行く。ロンド(変奏曲)形式でブフスターヴェAは弦が同じ主題をもう恍惚としか云えないような素晴らしいオーケストレーションで繰り広げてなおかつブフスターヴェBで三回目の主題がハープを伴って天国的に展開して行くと最大恍惚指数に達してしまう!なのにもう一回だめ押しでシンコペーションの木管で踊るように歌うというなんともはや。。。。。ダメ。。。ドタッ
中間部は短いが不気味でマーラーの10番の「ブルレスケ」や7番の3楽章などに大変印象が似ているのも興味深い。。
3楽章はスケルツォ。ロンド形式で元気はあるが多少土臭い晦渋なイントロだが、第2主題(B部分)のメロディはもう最高にスラブ的で恍惚です。ノレマス!ナニゲにこの楽章力が入っているようで、次の4楽章を撮って喰わんばかりのノリノリ音楽だったりする。
すかっと終わると、4楽章は直ちに演奏して欲しいもの!
再び民族舞踏風であちらこちらでゲネレルパウゼで躓きながら「はて?一体どうなってしまうのであろうか???」と心配していると案の定157小節までひっぱられるという。。。(^^;
そして、そしてこの158小節目Gから始まる新しい世界!大変息の長い歌謡風のバイオリン甘い旋律に身の毛を立てて感動!恍惚!これが何と2回繰り返して頂けるというドボルザーク先生マンセーってな状態で、再び舞踏風主題が展開して緊張感が高まって行き後半は駆けて行く様な興奮の高まりの中、この第2主題が英雄を迎える高貴な姫のように歌い上げられ高まり上がりきったところで舞踏主題が爽やかに駆け上がって行き大団円の中で幕となる。
fismajar的にお宝中のお宝音楽なのだ!

やっぱりクーベリックノイマン、スイトナーなども良い!

ドヴォルザーク:交響曲第3番&4番

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