「スピットファイア」前奏曲とフーガ

イギリスの名戦闘機を冠した雄大豪壮なオーケストラ曲!

ウォルトン先生は映画音楽を多数作曲されているのだが、この”「スピットファイア」前奏曲とフーガ”もスーパーマリーン・スピットファイアを主題においた映画「Spitfire」からの抜粋によるもの。オペラの前奏曲とうんぬんと同じような扱いだと解釈できます。
楽曲の詳しい解説はこちら‰f‰æ‰¹Šyì‹È‰Æ–¼ŠÓさんのhttp://www.tcat.ne.jp/~eden/FC/walton.htmに詳しく私もこれ以上のことはよく知らないので参照して頂ければ幸甚。
前奏曲はエルガーの「威風堂々」やホルストの「第1組曲」「木星」などに聴かれる堂々とした光輝溢れるサウンドのマーチ!なんでこう、イギリス人って格好良い音楽を書くんだろう!!!これにかなう作曲家は故宮川泰先生*1しかいない。えっ?ジョン・ウィリアムス???まねじゃん強力で誇り高いスピットファイア戦闘機乗りのジョンブル魂を彷彿とさせるそのマーチ、思わず大手を振って通りを歩きたくなること請け合い!
フーガは映画音楽にはオーバークウォリティーで精緻なもの。が、実際フーガ部分は前半であり、優雅で静かな中間部は、大変美しいが短く、ここから途中からはむしろ前奏曲の題材と合わせ技で自由な変奏を行い狂詩曲風に展開して行きます。
戦争スペクタクルに付随する音楽を元にしているとはいえ、この時代1942年はまさしく第2次世界大戦のまっただ中。そう言った時代背景を無視して音楽を語ることまたは、そう言ったものが軽薄であるというような妙な先入観は捨てるべきであることを、ウォルトンは指し示してくれているような気がする逸品です。

ナクソスで出してます。
かなりの名演奏でヘッドフォンしてストリートで聴いたらもう向かうところ敵なし)w


*1:宇宙戦艦ヤマトのサウンドトラックは日本国の崇高な誉を代弁していると考えるぞ!