管弦楽

アッテルベリ ホルン協奏曲 イ短調 Op. 28

分厚い音響ですけど、なぜかリリカル。 ホルン協奏曲と言えば、何と言ってもモーツァルトの4つの作品にとどめを刺すと思うけど、スウェーデンの知られざる作曲家アッテルベリKURT ATTERBERG (1887-1974)のそれは、大変ロマティックでリリカル。そして雄大な…

ラ・ペリよりファンファーレ

某ネズミさん扮する魔法使いの弟子が所狭しと駆け回る有名なアニメで知られた交響詩の作曲家ポール・デュカス。 ポール・デュカス - Wikipedia参照のこと。 ここで取り上げようと言うのは、派手で鮮烈な「ファンファーレ」。古今東西ここまでカッコイイ、フ…

交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」

宇宙の旅 オープニングテーマ♪ 本年最初の音楽の話は、華々しくも「ツァラトゥストラはかく語りき」でありまする。 哲学者ニーチェの叙事詩「ツァラトゥストラはかく語りき」を読んであっという間に構築してしまったR.シュトラウス先生。 ただものではあり…

「おわりのない朝」1945.8.6 被爆ピアノのために#2

この2005年8月27日の恍惚日記記事「おわりのない朝」1945.8.6 被爆ピアノのためにに関わるのですが、今、注目すべき記録を2006/9/21の日記より作曲者自身が解説している。 journal21 ううむ。

楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲

高揚感の極限的恍惚だわさ おはつのワーグナー。一番好きなのは「トリスタンとイゾルデ」なのだが今日は次いで好きなこいつをとりあげるのだ。 ご存じの通り第三帝国のテーマソングみたいになっちゃたけど、どうということはないドイツのナショナリズムとい…

3つの交響的写生「海」

涼しげな音楽として一等はじめに上げたい曲としてはあまりにも有名なドビュッシーの「海」。 ドビュッシーの印象派として一つの頂点をなす作品であるからして、ここでわらしごときがなにをか言わんや。 でも、「海」と称されているのに素通りできない事情も…

組曲「惑星」(大オーケストラの為の)とオマケの冥王星(マシューズ作曲)

火星人襲来と来ればこいつしかない! あまりにべただけど、やっぱりこれだよ。*1 構想を始めたのが、1913年、作曲は、1914年から1916年、初演は1918年9月18日非公開で4曲のみ、全曲は1920年11月7日。WW1のどさくさは、ホルス…

「スピットファイア」前奏曲とフーガ

イギリスの名戦闘機を冠した雄大豪壮なオーケストラ曲! ウォルトン先生は映画音楽を多数作曲されているのだが、この”「スピットファイア」前奏曲とフーガ”もスーパーマリーン・スピットファイアを主題においた映画「Spitfire」からの抜粋によるもの。オペラ…

「ピアノ協奏曲 ト長調」

コンパクトながらチャーミングな名曲! ラヴェルのピアコンならこのト長調と左手のと二つあるわけだが、fismajar的にはどちらかというとト長調のもののほうが、恍惚要素が多さで軍配をこちらに上げる。 ムチの一打ちで可愛らしく始まる1楽章は、おもちゃの…

「ミシシッピ組曲」

ウルトラクイズの音楽だぞ!(なつかし) アメリカの代表的作曲家で映画音楽など素晴らしい作品を残しているグロフェ。はっきりいって頭の固い評論家連中はこういう作曲家に対し大衆音楽とかぬかして評価がベートーベンなみにも論じることはありえない。それ…

「立山」

立山連峰を描くエキサイティングな交響作品! 寒い日が続くので何か熱くなれる音楽を聴きたくて物色していて見つけた一品。 その名の通り富山県の委嘱による映像と音楽のコラボレーションを図ったもので、初演では松山善三監督による「立山」という映画が投…

ピアノ協奏曲第2番

熱い暗さから輝く爽やかさへの飛翔がときめきます! 何回聴いても胸を焼き焦がすようなパトスを食らわせてくれるこのコンチェルト。 第1交響曲で大不評を味わって以来精神的に鬱のようになってしまったラフマニノフが、ダーラ博士による催眠療法で「おまえ…

組曲「ペレアスとメリザンド」

秋の夜長にこいつを聴くことは最高の贅沢 秋もはや熱き紅茶とビスケット、本当に秋の夜というのは、良いものですね!秋マンセー! で、フォーレは、基本的に春秋向けの音楽だとおもうけど、この「ペレアスとメリザンド」は秋っぽいかなぁ。 さて、この組曲は…

組曲「仮面舞踏会」

通俗こそ恍惚の宝庫なり! ハチャトゥリアンって大好きなんですよね。一般大衆ぴーぽ〓の耳に即理解OK!かっちょ良さ!ノスタルジー!明快で美しいメロディーメーカー!リズム感の楽しさ!和声やオーケストレーションの良さ!しかし気品が有る!! こうい…

「おわりのない朝」1945.8.6〓被爆ピアノのために

デジタル時代では作り得ない音風景がここにあるぞ! 三善晃の「響紋」も一種のコラージュだと思うのだが、音風景を描く点で極めて興味深く、また同じようにコラージュで成功している例がこの「おわりのない朝」だった。共に83’の作品であり、某国営放送FM…

「ヴォカリーズ」

「お忘れですか、あなたがここに立ち寄った時のことを。。」 ”夜の停車駅”という江守徹がパーソナリティー?をやっていた某国営放送のFM番組。80年代素晴らしいシナリオで江守徹の渋い朗読、いわゆるイージークラシックから現代音楽までフォローしたバッ…

童声合唱とオーケストラのための「響紋」

そのイマジネーションで悲しみに"奮える"のだ! 私の宝物にこの「響紋」のスコアがある。 60段! ところが大変空隙の多いスコアで,この空間が「響紋」を聞いたときに感じる痛烈な「虚無」を表しているのだ。そして、強烈な三善らしいオーケストラの咆哮と…

「彼方への閃光」

熱射病になりそうな頭を解きほぐすために! オリビエ・メシアンの最晩年の大交響作品! ニューヨーク・フィル創立150年を記念しての委嘱作品で初演が1992年11月5日。しかし、作曲者はその年の4月28日に亡くなっているため初演を耳にすることが…

タブララサ

プリペイドピアノらしくない音でそうと知るまでわからなんだ。。。 ティンティナブリの代表作って言って良いのかな。 透明な空間からスゥ〓ッッと現れてまたスゥ〓ッて消えてゆく、繰り返されるフレーズがみずみずしい響きで恍惚。加えて、幻想的な鐘のよう…

バッハの主題によるコラージュ

純古楽的と現代音楽的のシンメトリーな配置がツボ! これは耳に優しく美しい音楽とまるでそれをベートーベン的否定みたいなぐちゃぐちゃにゆがんだトーンクラスターの対比を実験したような作品。 かなりきますよ、これは現代音楽っぽい、わかりやすくて面白…

 「光」 The Lihgt

科学する音楽だっ!しかも物理学!! 光のスピードってご存じ?毎秒30万キロ、地球を7周半回れるスピード!人間が認知しうる宇宙で最も速いスピードで、これを測った人はたくさん居るのですが米国でマイケルソンとモーレイが光波の干渉を利用して比較的正…

オーボエと弦楽のための協奏曲イ短調

鳥のさえずりかしらんオーボエさん楽しそう♪ 5音階で上下するオーボエさんは、これは嬉しいだろな。技術をひけらかすような協奏曲というより、オーボエさんの為にソロで楽しめる曲を作ったということかと。 全3楽章とも明るくコケティッシュでチャーミング…

組曲「フロス・カンピ(野の花)」

不思議な音世界だ。。。 合唱(ヴォカリーズ)とオーケストラで自由な形式の組曲で、中間でヴィオラが、大活躍。5番交響曲の主題が見え隠れ。グレゴリア聖歌のような複調を用いて、どこかエキゾチックで神秘的。ライナーノートによれば、聖書の「ソロモンの…

 交響詩「岩礁の伝説」op.20

恍惚しようとすると はっとするの。。 映画音楽かと想いました、最初。実際、序奏が終わってからのエレジーっぽい主題はもう海の情景感いっぱいで題名通りの音楽。これだけ聴くとアルヴェーンは情熱家であったことだろうと感じる。ハープのふくよかなアルペ…

行進曲「威風堂々」

疲れていても堂々としちゃいます。。。 やっぱり第一番トリオのメロディーが秀逸で大英帝国好きの私の心を奮い立たせてくれます。ここだけ何度聞いても良い。「あたしんチ」で聴かれているけどこれはなんかやめて〓って感じ。。。ホルストの組曲「惑星」・木…

「エニグマ(謎)変奏曲」Op36

これってバリエーションという割には下手な交響詩より良くできた交響作品じゃん!! 続けて書きます。下の「威風堂々」とカップリングのこの曲、親しみやすいメロディーではないのでとっつきにくく感じますが、むちゃくちゃ豊かな曲想で楽しい。「謎」はこの…

序曲「コケイン」Op40

だれか対抗して序曲「東京」とか作れば!(ありそうでないよね) 同じアルバムから。そういえばショルティはパワーあふれる演奏で沸かせてくれたなぁ。ああわが青春時代!あのころは青かった。。。亡くなられたとき本当に寂しく思いました。(1997.9.5没ダイ…