氷川丸譚詩

氷川丸譚詩ver2 パイロット版公開♪

今、氷川丸タンは「声の力」で命を吹き込まれました! あの氷川丸譚詩に雪唄奏(ゆきうた・かなで)さまに氷川丸タンの声を当てて頂きました。 この声優版になる氷川丸譚詩ver2(仮称)*1は、以前の未完成部分や各部考証の訂正、新規画像などを入れて再構築…

氷川丸譚詩(完全版)

ようつべにてエンコードが終わったようですので、公開します。 これが、私が見せたかった「氷川丸譚詩」であります。 時間は9分43秒 音楽は机の上の交響楽さまのご協力を頂き、グスタフ・マーラーの交響曲第5番4楽章アダージェットを使わせて頂きました…

「氷川丸譚詩」目次

滅し難きものに捧げる 「氷川丸譚詩」※下記、タイトルより各エントリーへ飛びます。第1篇「微睡む氷川丸」 第2篇「舞う氷川丸」 第3篇「立ち向かう氷川丸」 第4篇「華やかなりし氷川丸」 第5篇「夢はこぶ氷川丸」 第6篇「白衣の氷川丸」 第7篇「闘う…

第11篇 誇り高き氷川丸

※クリックして拡大800*645 152KB 目が覚めると 朝靄の中に もう何世代も違う妹たちが ゆっくりと目の前を進んでいく 私が ここに繋がれて もうどれくらい経つのか 本当のところ 忘れてしまった 私の双暗車は既に無く 自慢だったディーゼルエンジンも今は動く…

第10篇 待望の氷川丸

※クリックして拡大800*724 187KB 待望していた外航への復帰あの美しい太平洋を再びどこまでも進める日が来たボロボロだった心臓は今や新たな鼓動で私の胸を高鳴らせるあまり好きではなかった番号の書き込みは消え大好きな白地に赤いリボンが 私を飾るやがて…

第9篇 不屈の氷川丸

※クリックして拡大872*600 134KB 私は働かなくてはならない ピストンロッドがへし折れるとも 私は運ばねばならない 鋼板が錆だらけになって赤く染まるとも 私は進まねばならない キールがきしみフレームが歪むとも どんなにやつれて汚らしくなっても 人々を…

第8篇 残照の氷川丸

※クリックして拡大825*600 160KB たくさんの姉や妹を亡くしたのに私は生き残った残照を浴びて嘆く私はそれでも航海を続けなければならなかった日の丸を掲げることも許されず深い悲しみと失望 疲れ果て 病に伏し 傷を負った人々あるいは明るい希望 勇気と断固…

第7篇 闘う氷川丸

※クリックして拡大850*600 168KB 昭和十八年十月三日朝 ジャワ スラバヤ港ニテ船尾ヲ触雷ス 航行可 ヒガイ第五番艙左舷吃水下 継目約30メートルノ鋲約八百本打チ直セリ 昭和十九年七月十五日 カロリン諸島メレヨン島ルットォル水道ニテ 船首触雷2個 1番…

第6篇 白衣の氷川丸

※クリックして拡大829*600 150KB 天意ならぬ風が吹いた 私は気高い黒衣を脱ぎ 清々しく白衣の天使となる 人の命を示す赤十字 人の心を表す緑線 守るものは一つ 人の生命 救うものは一つ 人の希望 *1 *1:後刻加筆予定

第5篇 夢はこぶ氷川丸

※クリックして拡大945*600 169KB 「グレートノーザン鉄道を父とし、郵船を母として」 シアトルの繁栄を人々は語った 私は夢をはこぶ船 夢を積み込み 夢を載せて走り 夢を届ける でも そんな私の仕事はそう長く続かなかった

第4篇 華やかなりし氷川丸

※クリックして拡大800*579 157KB 居並ぶ厳めしい艨艟らの群れへと 偉容を尽くした帝國聯合艦隊の中へと 私は精一杯着飾ってしずしずと進む*1 *1:昭和8年8月25日 特別観艦式に拝観艦として氷川丸も参加。「氷川丸物語」などの記述によると、お召艦「比叡…

第3篇 立ち向かう氷川丸

※クリックして拡大800*576 110KB 北緯50度 冷たい海 北太平洋の死の海 暗鬱で白い牙を持つ大波それでも私は耐える それでも私は往く それでも私は立ち向かう

第2篇 舞う氷川丸

※クリックして拡大1200*912 262KB 太平洋は本当に広い そして綺麗 私がどんなにスピードを上げてもどこまでも海は続く カモメになって舞う 私は夢をのせて 白い航跡をたなびかせながら

第1篇 微睡む氷川丸

※クリックして拡大800*582 102KB私は微睡みながらあの華やかだったシアトル航路を夢に想った。 そして深い眠りへと導かれていく中に夜の洋上とぼんやり輝く美しい朧月を眺めていた。 11/24追記 こちらにも氷川丸の素晴らしい絵が!!!暖かい眼差しと端正な…