ラシーヌ雅歌

これも恍惚です。。。コンサートで聴きたいな、歌ってもいいかも!

雅歌(がか)って意味は、呼んで字のごとく雅やかな歌の意味もしくは、旧約聖書の一節を歌うものとのこと。で、ラシーヌさん(1639-1699)は、フランス古典悲劇作家とのことで、名前は聞いたことがあるような気がするけど、著作は見たことありません。
そのラシーヌの「宗教的賛歌」の詩句から歌詞はとられているので、「ラシーヌさんの雅歌」というのが本意らしい。だからラシーヌ”賛”歌は間違いというか「ラシーヌの作った賛歌」てなっちゃうのかな。まぁ、通ぶってラシーヌ雅歌と言ってみよう!
曲は、オルガンのアルペジオからゆったりとしたテノールの歌い出しに始まる。最初の大楽節がめちゃくちゃ気持ちいい!敬虔な気持ちにさせてくれる。ああ、かくれキリシタンになってしまいそう。でも、不真面目ですので、「涅槃交響曲」とか聴くとすぐ仏教徒に変貌しちゃうし。。。迷える子羊を救いたまえ。。。
脱線しましたが、実はフォーレがまさにそういう人だったらしく(豹変するわけではないのだが)、のほほんと特にキリスト教の敬虔な信者というわけではなかったそうです。それなのになぜか「レクイエム」とかを聴くといかにもそのような錯覚をさせられるのですが、私が分析するところによれば(爆笑)彼は真摯な人間だったので黙っても敬虔な音楽性を醸し出すことが可能だったのではないのでしょうか?例えばピアノ5重奏曲第2番や夜想曲など聴いても「優しさ」が響く音楽であることが理解できて、それはおふざけが無い本当にまじめな態度の「優しさ」の響きです。サン=サーンスラヴェルドビュッシーなどフランスの作曲家は「優しさ」の響きを持っている作品でもどこか「シニカル」ですけど、フォーレには全くそんな要素が感じられない。だから、なにも先入観無しで合唱曲を聴くと如何にも敬虔なキリスト教徒の作品のように感じるのだと思う。
ラシーヌ雅歌」は二十歳の作品だと言う。この年でこんな曲を書いちゃったフォーレは、奥手っぽい青年だっただろうななどと邪推する私は、上のような評論する資格無いのか???。

ふくよかな澄んだ響きのコーラスと焦らずゆったりと響かせる指揮者の愛情あふれる演奏でまた恍惚。。。。

ラシーヌ雅歌(フォーレ:合唱&歌曲集)

ラシーヌ雅歌(フォーレ:合唱&歌曲集)

  • アーティスト: オールディス(ジョン),グループ・ヴォーカル・ド・フランス,クロード(セシル),パーソンズ(ブライアン),アザン(ヴェロニク),チェンバース(グレン),ソージー(パスカル),フォーレ,ウバール(フランソワ・アンリ),ゴーセ(ベアトリス),トランシャン(ミシェル)
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2002/06/19
  • メディア: CD
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