第3番

ティンティナブリ様式への過渡的作品

雨が降る夜にペルトを聴く。。。う〓〓〓ん、恍惚。ペルトは結構聴いているのだけど、恥ずかしながら実はあんまりよく知らない。以下が詳しい。
アルヴォ・ペルト - Wikipedia
そんなわけで、交響曲第3番はペルトの古楽への傾倒から独自の様式「ティンティナブリ」への過渡的作品。だけども最後尾のシンフォニー。1楽章は、瞑想的に始まってしかし堂々たるトゥッティのコラールもありそれなりに迫力もあり、鳴らしものとしても、なかなか格好いい。再現部での金管の輝かしさは、演奏側は気持ちいいだろうなぁ〓。2楽章は、明滅する灯火のようにアダージョでフーガが奏でられて、徐々に盛り上がってゆき、1楽章を思い起こすかのように金管が朗々たるコラールを吹き上げる。再び静かになってトランペットの美しいコラール、そして何かを予言するがごとくティンパニーがどろどろと強奏し楽章を閉じる。3楽章はややテンポが上がってフィナーレらしい短いフレーズと警句風のフレーズ、そして瞑想的主題の3つが、シベリウス風に展開して、結構、ロマン派か国民楽派の雰囲気に近付いて、大変ドラマティック。後半は、1、2楽章への回想がありこのあたりはショスタコービッチの交響曲第11番の影響を感じる。作曲が1971年だから、当然耳にしているはず。最後は、やや薄いオーケストレーションだが決然たるコーダを迎える。癒し系で聞こえるペルトだが、格好いい音楽も書いたんだね、と感心!